2008/05/04

「違いがわかる」こと

 


  上の絵・写真を見てください。ヒイラギ(holly)とアザミ(thistle)の違いは何でしょう。
木と草花であること。花の色、実の硬さ、葉の形や厚さ等など、たくさんありますね。
似ているところはどこでしょう。葉がぎざぎざしていて触ると痛いところでしょうか。

私の友人に植物を見分けるのが苦手な人がいます。彼女はアザミという植物を知っています。
あるとき、公園(こうえん)の隅(すみ)にあるヒイラギを指差して、「これ、アザミだよ。」と2歳の息子さんに教えました。「あ、それヒイラギって言うんだよ。」と訂正した私に、「へえ。でもどこが違うの?」と聞き返しました。
彼女の目には共通点しか映っていないようでした

いわゆる植物が得意な人だったら、違う点についていくらでも話すことができるでしょう。「似ているところはほとんどない。」と言うかもしれません。

人が複数の事物について「十分 違いがわかる」とき、それらを「細かく分ける」楽しみが生まれると思います。「違いがない」と感じ「同じだ」と判断したら、それ以上前に進む必要はなくなります。こう考えると、学問の始まりが「分類すること」だったという話は、「なるほどな」と思います。
ちなみに私は、車の区別ができません。(笑)



★Kanji with hiragana

上(うえ)の絵(え)・写真(しゃしん)を見てください。ヒイラギ(holly)とアザミ(thistle)の違(ちが)いは何(なん)でしょう。木(き)と草花(くさばな)であること。
花(はな)の色(いろ)、実(み)の硬(かた)さ、葉(は)の形(かたち)や厚(あつ)さ等(など)など、たくさんありますね。似(に)ているところはどこでしょう。
葉がぎざぎざしていて触(さわ)ると痛(いた)いところでしょうか。

私の友人(ゆうじん)に植物(しょくぶつ)を見分(みわ)けるのが苦手(にがて)な人がいます。
彼女はアザミという植物を知っています。
あるとき、公園(こうえん)の隅(すみ)にあるヒイラギを指差(ゆびさ)して、「これ、アザミだよ。」と2歳の息子(むすこ)さんに教(おし)えました。「あ、それヒイラギって言うんだよ。」と訂正(ていせい)した私に、「へえ。でもどこが違(ちが)うの?」と聞き返(かえ)しました。彼女の目には共通点(きょうつうてん)しか映(うつ)っていないようでした

いわゆる植物が得意(とくい)な人だったら、違う点(てん)についていくらでも話(はな)すことができるでしょう。「似(に)ているところはほとんどない。」と言うかもしれません。

人が複数(ふくすう)の事物(じぶつ)について「十分(じゅうぶん) 違いがわかる」とき、それらを「細(こま)かく分(わ)ける」楽しみが生(う)まれると思います。「違いがない」と感(かん)じ「同(おな)じだ」と判断 (はんだん)したら、それ以上(いじょう)前(まえ)に進(すす)む必要(ひつよう)はなくなります。こう考(かんが)えると、学問(がくもん)の始(は じ)まりが「分類(ぶんるい)すること」だったという話は、「なるほどな」と思います。
ちなみに私は、車(くるま)の区別(くべつ)ができません。(笑)



★English translation


Please look at the picture and photograph. What is the difference between Hiiragi (or Holly) and Azami (or Thistles) ? One is a type of tree and and the other a flowering plant. They have many different features, the colour of the flowers, the firmness of the fruit , the shape and thickness of the leaves among other things.What do you see as the similarities ? Is it that the both have leaves that are jagged and hurt to the touch ?

One of my friends is terrible at telling the difference between plants.She knows what thistles ( Azami) are yet one day while we were in the corner of a park she pointed to some holly and said to her two year old son, “That's a thistle ( Azami) !” I corrected her, “Er...actually that's called holly (Hiiragi )”.and sheasked in reply “Eh ? What's the difference ?” . I guess she could only see the similarities.

People who are good with flowers, so to speak, could talk on endlessly about the differences between two flowers.They would probably say, “There are hardly any similarities.”

I think that when people get to know a number of things well enough to distinguish them, there comes a point when it is pleasurable to make a more detailed differences. It becomes unnecessary to go beyond whether you feel its different of whether you decide its the same.Now that I come to think of it, when I heard that the beginnings of scholarly learning came from differentiating. I thought “ Oh I see. That makes sense. ”

Coincidentally, I can't tell the difference between cars , by the way !




今週(こんしゅう)の語彙(ごい)
This week's vocabulary

■草花(くさばな)  
flower, plant,herb  

■ぎざぎざした
serrated , jagged  

■見分(みわ)ける  
tell, distinguish  

■訂正(ていせい)する  
correct  

■共通点(きょうつうてん)  
similarity, to have something in common  

■Nしか~ない    
Nだけ~だ(ここでは、「共通点だけ映っている」)  

■ようだ  
It seems that ~.  

■いわゆる    
so-called,so to speak  

■事物(じぶつ)  
things & matters  

■ちなみに    
n this connection , coincidentally, by the way

By MIZUNO Momoyo









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