Photo By Mark Attenborough
少し前、「正伝寺」という禅宗のお寺を訪ねました。京都の町の北、舟山の麓にあります。
本堂と庫裏だけの小さなお寺ですが、鎌倉時代から700年以上も続く由緒あるお寺です。 人影のない本堂で一人縁側に座って、ゆっくりと庭を眺めました。
白砂と、サツキを7:5:3の組み合わせで置いた枯山水の庭です(写真)。視線をあげると木立が目に入ります。その奥に比叡山が見えます。周りの景色も霊峰もこの庭の一部になっているのです。「景色を借りる」ことから「借景」といいます。
ときどき小鳥の声が聞こえました。とても静かでした。 日が暮れるまでここにいたい、帰りたくないと思ったほどでした。
みなさんは、水のない庭や借景について、聞いたことがありますか。
★Kanji with hiragana
少し前、「正伝寺」という禅宗のお寺を訪ねました。京都の町の北、舟山の麓にあります。
本堂と庫裏だけの小さなお寺ですが、鎌倉時代から700年以上も続く由緒あるお寺です。 人影のない本堂で一人縁側に座って、ゆっくりと庭を眺めました。
白砂と、サツキを7:5:3の組み合わせで置いた枯山水の庭です(写真)。視線をあげると木立が目に入ります。その奥に比叡山が見えます。周りの景色も霊峰もこの庭の一部になっているのです。「景色を借りる」ことから「借景」といいます。
ときどき小鳥の声が聞こえました。とても静かでした。 日が暮れるまでここにいたい、帰りたくないと思ったほどでした。
みなさんは、水のない庭や借景について、聞いたことがありますか。
★Kanji with hiragana
少(すこ)し前(まえ)、「正伝寺(しょうでんじ)」という禅宗(ぜんしゅう)のお寺(てら)を訪(たず)ねました。京都(きょうと)の町(まち)の北(きた)、舟山(ふなやま)の麓(ふもと)にあります。
本堂(ほんどう)と庫裏(くり)だけの小(ちい)さなお寺(てら)ですが、鎌倉(かまくら)時代(じだい)から700(ななひゃく)年(ねん)以上(いじょう)も続(つづ)く由緒(ゆいしょ)あるお寺(てら)です。 人影(ひとかげ)のない本堂(ほんどう)で一人(ひとり)縁側(えんがわ)に座(すわ)って、ゆっくりと庭(にわ)を眺(なが)めました。
白砂(しらすな)と、サツキを7:5:3の組(く)み合(あ)わせで置(お)いた枯山水(かれさんすい)の庭(にわ)です(写真(しゃしん))。視線(しせん)をあげると木立(こだち)が目(め)に入(はい)ります。その奥(おく)に比叡山(ひえいざん)が見(み)えます。周(まわ)りの景色(けしき)も霊峰(れいほう)もこの庭(にわ)の一部(いちぶ)になっているのです。「景色(けしき)を借(か)りる」ことから「借景(しゃっけい)」といいます。
ときどき小鳥(ことり)の声(こえ)が聞(き)こえました。とても静(しず)かでした。日(ひ)が暮(く)れるまでここにいたい、帰(かえ)りたくないと思(おも)ったほどでした。
みなさんは、水(みず)のない庭(にわ)や借景(しゃっけい)について、聞(き)いたことがありますか。
★English translation
本堂(ほんどう)と庫裏(くり)だけの小(ちい)さなお寺(てら)ですが、鎌倉(かまくら)時代(じだい)から700(ななひゃく)年(ねん)以上(いじょう)も続(つづ)く由緒(ゆいしょ)あるお寺(てら)です。 人影(ひとかげ)のない本堂(ほんどう)で一人(ひとり)縁側(えんがわ)に座(すわ)って、ゆっくりと庭(にわ)を眺(なが)めました。
白砂(しらすな)と、サツキを7:5:3の組(く)み合(あ)わせで置(お)いた枯山水(かれさんすい)の庭(にわ)です(写真(しゃしん))。視線(しせん)をあげると木立(こだち)が目(め)に入(はい)ります。その奥(おく)に比叡山(ひえいざん)が見(み)えます。周(まわ)りの景色(けしき)も霊峰(れいほう)もこの庭(にわ)の一部(いちぶ)になっているのです。「景色(けしき)を借(か)りる」ことから「借景(しゃっけい)」といいます。
ときどき小鳥(ことり)の声(こえ)が聞(き)こえました。とても静(しず)かでした。日(ひ)が暮(く)れるまでここにいたい、帰(かえ)りたくないと思(おも)ったほどでした。
みなさんは、水(みず)のない庭(にわ)や借景(しゃっけい)について、聞(き)いたことがありますか。
★English translation
A little while ago I visited a Zen temple called Sho Den Ji. It is located at the foot of Mt. Funayama, north of Kyoto.
It is a small temple which consists only of a main building and an annex for the priest's lodging, but it is an historic temple which dates back more than 700 years to the Kamakura era. The temple was quite deserted, so I was able to sit down on my own on the veranda of the main building and gaze leisurely at thegarden.
It was a dry landscape garden of white sand with a 7:5:3 combination of Azalea ( see photo ) .When I raised my eyes, a thicket of trees came into view. And beyond that, Mt. Hieizan could be seen. The surrounding landscape and the sacred mountain all became a part of this garden. (In Japanese landscaping), the art of borrowing from the landscape is known as Shakkei or borrowed scenery.
Every once in while, I could hear the sound of bird song. It was very quiet. I didn't feel like going home, so much so that I stayed there until the day began to change to dusk.
Have you ever heard of a garden without water or of borrowed scenery ?
今週(こんしゅう)の語彙(ごい)
This week’s vocabulary
■禅宗(ぜんしゅう)
Zen Buddhism
■訪(たず)ねる
to visit
■麓(ふもと)
foot (of a mountain)
■本堂(ほんどう)
the main building of a temple
■庫裏(くり)
a building or rooms for the chief priest and his family
■鎌倉時代(かまくらじだい)
the Kamakura period (1192~1333)
■由緒(ゆいしょ)ある
time-honored, historic
■人影(ひとかげ)のない
(the temple) was deserted
■縁側(えんがわ)
veranda, piazza
■眺(なが)める
to view
■白砂(しらすな)
white sand
■ サツキ
azalea
■組(く)み合(あ)わせ
combination, formation
■枯山水(かれさんすい)
a dry landscape garden
■視線(しせん)
eyes
■木立(こだち)
grove, a thicket
■比叡山(ひえいざん)
Mt. Hiei, sacred mountain
■霊峰(れいほう)
sacred mountain (ここでは、比叡山(ひえいざん)のこと)
■一部(いちぶ)
a part
■日(ひ)が暮(く)れる
to get dark
By MIZUNO Momoyo